Let's Swing
前田憲男
Picc. 2 Fl. Ob. Bsn. E♭Cl. 3 B♭Cl. B.Cl. 2 A.Sax. T.Sax. B.Sax. |
3 B♭Trp. 4 Hrn. 3 Trb. Euph. Tub. St.Bass |
Timp. Perc. S.D. B.D. Cymb. T-toms(High,Low) Conga Bongo Vib. Vibraslap Agogo Tamb. |
この曲で最も大切なことは、全体を支配する「サンバ」のリズムの工夫にあります。リズムセクションの譜面には最低限の指定しか書かれていません。貴方のバンドに所属するすべての打楽器奏者を総動員してあらゆる打楽器を使って「活きた」リズムセクションを構築して下さい。これは大変な作業ですが是非とも挑戦して下さい。これが完成して初めて管楽器が躍動する「場」が出来ます。 曲は私が作曲した「Party」という曲の発展型(3部形式)になっています。各セクションは独自のフレーズを演奏します。これが、絶え間なく続く「サンバ」のリズムの中で如何に「swing」するかを研究して下さい。 楽譜はもともとデジタルな表記しか出来ません。従って「楽譜通り」の演奏は無意味です。個々のフレーズはリズムに「乗る」様に演奏されて初めて「活きて」来ます。「Let's Swing」とはそういう意味なのです。
前田憲男
1934年大阪生まれ。独学でピアノを習得し、高校卒業と共にプロ入りし、1955年上京。
1957年から、名門「ウエストライナーズ」に在籍。
そのピアニストとしての実力を高く評価されると共に、アレンジャーとしても頭角を現しステージ、テレビなど幅広い分野で活動を始める。
1975年からの「11PM」へのレギュラー出演で好評を博し、その後「ミュージック・フェア」などの人気番組の音楽監督を担当。
1980年に日本最高のジャズプレイヤーを集めた「ウインドブレイカーズ」を結成、今日に至る。あわせて、羽田健太郎・佐藤允彦とのトリプルピアノや自己のトリオやスペシャルビッグバンド、及び、全国主要オーケストラのポップスコンサートの客演指揮など、多彩な演奏活動を展開。
1983年レコード大賞「最優秀編曲賞」を受賞、ジャズ界の最高位に価する「南里文雄賞」を受賞。
プレイはもとより作・編曲家としても日本を代表する一人であり、その音楽性は高く評価されている。
大阪芸術大学音楽学科教授。