楽曲タイトル

Ave Maria

作曲

新実徳英

楽器編成

2 Fl.
Ob.
Bsn.
2 B♭Cl.
2 A.Sax.
T.Sax.
2 B♭Trp.
4 Hrn.
2 Trb.
Euph.
Tub.

St.Bass

女声合唱
Perc.
S.D.
Sus.Cymb.
Vib.
Glock.
Tubular bells

曲目解説

数年前、中・高生バンドの講習会で、モーツァルトの<アヴェ・ヴェルム・コルプス>(山本武雄 編曲)を取り上げたことがある。一通りレッスンを終えたところで、あらかじめ呼びかけておいた大人の混声合唱団と合同演奏を試みた。その美しかったこと! 今回の作品はその時の体験がもととなっている。テキストとして「アヴェマリア」を選んだのはイントネーション言語である日本語よりもアクセント言語のラテン語の方が自分の音楽プランに引き寄せやすいし、かつ母音が明快である。 最初にミの保続音の上に歌われ呈示される主題が全体の骨格を作っている。宗教的アプローチはもちろん大切だが、それ以上に音楽的なアプローチ ─とくに旋律法、和声法─ が大切で、そのことに十分留意していただけたらと思う。いずれ女声、混声のためのピアノ版を作成する予定でいる。

作曲家プロフィール

新実徳英 新実徳英
名古屋生まれ。東京大学工学部卒業後音楽の道へ進み、東京芸術大学作曲科卒業。同大学院修了。 1974年NET-TV作曲コンクール入賞。77年ジュネーブ国際バレエ音楽作曲コンクールにて史上二人目のグランプリ並びにジュネーブ市賞を受賞。82年文化庁舞台芸術創作奨励賞並びに特別賞を受賞。83年ジュネーブ国際バレエ音楽作曲コンクールの審査委員を務める。84年度文化庁芸術祭優秀賞受賞。IMCに入選。2000年第18回中島健蔵音楽賞受賞。03年別宮賞受賞。04年「風神・雷神」のCDが文化庁芸術祭大賞を受賞。05年万博記念オペラ「白鳥」が名古屋において世界初演され、この公演に佐川吉男音楽賞が授与される。06年オーケストラ・アンサンブル金沢のコンポーザー・イン・レジデンスに就任し、「協奏的交響曲~エランヴィタール~」を世界初演し、第55回尾高賞を受賞。管弦楽作品の多くは、国内ではNHK交響楽団を初め主要なオーケストラ、海外でもスイス・ロマンド、オランダ放送、BBCスコティッシュ、フランス国立放送、ベルリン、ニュールンベルグ等のオーケストラにより演奏され、それぞれ高い評価を得ている。 現在、桐朋学園大学大学院大学教授。桐朋学園大学、同短期大学非常勤講師、東京音楽大学客員教授。 日本作曲家協議会理事。

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